中小企業であることの「強み」を活かした経営改革


〜以下は2005年の中小企業白書に掲載された仁張工作所の紹介記事です〜

C社(大阪府、従業員75名)は、創業以来、主としてスチールやステンレスの薄鋼板を加工して各種保管庫・キャビネット・デスク等の設計製作を始め、箱物板金製品・各種精密板金製品という下請け的色彩の強かった業態であったが、近年、自社開発商品の創出とインターネットを利用した販売形態を組み合わせて新規販路を開拓するなど、経営革新を図っている。

【中小企業であることの強み】

C社の強みは医療什器の壁面収納庫や防火衣ロッカー等のニッチな部分に特化し、精密板金加工技術を武器に設計から切断・プレス、組立・塗装・仕上げまで、全工程の「一貫生産体制」を敷いており、短納期・小ロットでの多品種変量生産に対応できることである。2004年から本格的に開始したインターネットによる受注も、HPを通じて顧客の描くイメージを図面にし、承認をもらってから生産するという、いわゆる「オーダーメイド」に対応できるのが特徴となっている。こうした、オーダーメイド品は、流通コストや製品在庫負担がかからず、市場価格に比べて安価に提供できること、顧客のニーズ(例えば寸法、使用素材、色、用途など)に合わせたセミ・オーダーメードでの対応が可能であることなどを武器に競争優位を確保している。また、技術・コストだけで勝負するだけでなく、例えば、郵便区分仕分棚であれば、はがきが入り口で引っかからない加工や、船の貴重品ロッカーならば揺れる船内でも中のものが飛び出さない工夫など、モノに「使いやすさ」というサービスを付加している。こうしたサービスは、常に使う側に立った開発にも腐心した微妙な工夫を大事にすることから生まれてくるものであり、顧客に受け入れられやすい製品を開発している。製造業であっても、単に「モノづくり」のみに腐心するのではなく、受注形態の柔軟さやサービスの付加は中小企業が本領を発揮できる分野と考えている。

【技術+アイデア+販路で自社ブランド製品を販売】

HP販売を行う上で、「電気式の貴重品ロッカー」へのニーズが高いことがわかってきた。この「電気式の貴重品ロッカー」の開発に向け、当社にノウハウが無い「電気式」の部分については、電気メーカーと連携し、それぞれの強みを発揮して開発・生産していく予定である。元々は板金加工というローテクな分野ではあるが、当社の特長を生かした生産と、顧客志向から生まれた工夫、HPという新しいツールを用いた販売が融合することで、独自のブランド製品を生み出した、まさに「経営革新」なのである。


株式会社仁張工作所

〒578-0921
大阪府東大阪市水走3丁目14-6
tel:072-962-2888

詳細